2014年12月15日月曜日

I Taw a Putty Tat.

ルーニー・テューンズという、アメリカのアニメーションのシリーズをご存知でしょうか。バッグス・バニーやダフィー・ダックなどが出てくるのですが、数あるキャラクターの中で「トゥイーティ」という小鳥がいます。

日本語吹き替えでは、「やっぱり」を「やっぱい」と言ったり、「わるい」を「わうい」と言ったりと、幼児言葉のようなしゃべり方になっています。実は元の英語版でも舌足らずなしゃべり方になっており、

"I thought I saw a pussy cat."

と字幕でかかれているところが、

「アイ・トート・アイ・トー・ア・プティ・ターット」

という感じに聞こえます。英語のウィキペディアを見ると、英語では

"I tawt I taw a putty tat."

となるようです。実際、このブログ記事のタイトルにも書いた、

"I Taw a Putty Tat."

というタイトルのストーリーもあります。

元の声優さんによると、これは幼児言葉ではなく、鳥がしゃべったらこんな感じになるだろうと想像して、このようなしゃべり方になったのだそうです。

私がこのような幼児言葉のような英語を知るきっかけになったのは、ジャズ・ピアニストのボビー・ティモンズの曲「ダット・デア(Dat Dare)」でした。本来は"That There"となるところを舌足らずな感じで話すとこのようになるのでしょう。

ちなみに、"That There"を日本語で書くと「ザット・ゼア」になるのでしょうが、"th"の発音が、英語を話す人には「ダ」に近いと感じられ、日本人には「ザ」に近いと感じられる、ということなのでしょうか。自国語としての英語、外国語としての英語、それぞれの考え方の違いということなのかもしれません。

自国語としての英語、外国語としての英語、それぞれの考え方の違いということなのかもしれません。

2014年11月1日土曜日

黄金比

以前このブログで「黄金角」のことを書きました。このブログはアクセス数が多くはありませんが、「黄金角」の記事は他より多くのアクセスをいただいています。2匹目のどじょうはねらえるのでしょうか…。

そもそも黄金角とは、360°の角度を黄金比で分けたものですが、黄金比とは、およそ1:1.6の比率のことで、整数比で書くとおよそ5:8、ということになります。厳密には


となります。

数学者ユークリッドは、「ある線分において、全体に対する長い部分の比が、長い部分に対する短い部分の比と等しくなるとき、線分は黄金比で分けられている」と定義しています。

上の図では、c:a = a:b となります。c=a+b なので、a+b:a=a:b と書き換えられます。
これは比例式というもので、外側2つをかけたものと内側2つをかけたものが等しくなります。よって

移項して

これをaについての2次方程式と考えると、
という解が得られます。今、aはbより大きい、としているので、aとbの比は上に書いたとおりになります。

ユークリッドは紀元前300年頃の人ですが、黄金比は、それ以前にギリシアのパルテノン神殿(紀元前440年頃)や、その後のレオナルド・ダ・ビンチ(15~16世紀)の設計図や絵画にも現れています。ユークリッドは黄金比を発見したわけではなく、人々に紹介する役目を果たしたといえるでしょう。

黄金比は正五角形やフィボナッチ数列などとも関係がありますが、それについてはまた書いてみたいと思います。

2014年8月2日土曜日

カドミウムとイタイイタイ病

私は現在富山県に住んでいますが、富山県は、公害病であるイタイイタイ病でも知られています。これは、富山県を流れる川の上流にある工場でカドミウムが流され、その水を飲んだり、水で作られた米を食べたりした人が骨がもろくなったりする病気です。

先日ローカルテレビ番組で放送していたクイズで、「安全な水は、カドミウムの含有量が0.003mg/L以下ですが、25mプール一杯分の水に対してはどのくらいの量になるか?」という問題がありました。
三択の問題で、選択肢は
・バケツ一杯分
・小さじ一杯分
・ひとつまみ(約1g)
となっていました。
考える時間が十分あれば計算で答えが出せそうですが、制限時間が90秒だったので、「まさか『ひとつまみ』はないだろう」と「小さじ一杯分」を選んだのですが、答えは「ひとつまみ」でした。

じっくり考えて見ましょう(笑)。逆から考えると、0.003mg/Lについて、カドミウム1gに対して水が何Lであれば安全なのかというと、1÷0.003=333.333…で300Lくらい…ではありませんね。
0.003「mg」なので1÷0.000003=333333.333…で30万Lくらいとなります。

プール一杯分の容積をざっと計算してみると、まず、1立方メートルは1000Lなので、長さ25m×幅10m×深さ1mとすると1000×25×10×1=250000で25万Lとなり、上に書いた30万Lに近い数値になりました。

最初のほうで、カドミウムを含む水で作った米のことを書きましたが、これは土も汚染されたことを意味します。その後、33年もの長い時間をかけて、現在は安全な土に戻っています。


2014年7月15日火曜日

かいこと

数十年ぶりに実家の富山で暮らすことになったのですが、ローカル局のテレビ番組で「かいこと」というコーナーがあることを知りました。
「かいこと」とは、富山の方言で「交換」という意味です。「このガムとその飴を『かいこと』する」などと使います。その番組のコーナーでは、昔話の「わらしべ長者」のように、文字通り、物々交換をしていました。
「かいこと」という言葉は「換えこと」が変化したもののようです。方言というものは、それを聞いただけでは何のことかわからないものもありますが、標準語と同じく日本語なので、それぞれの言葉には意味があるはずです(多分)。
また、折を見て、富山の方言についても書いていきたいと思います。

2014年7月9日水曜日

引っ越しました

10ヶ月ぶりの更新です…。
唐突ですが、東京から富山に引っ越しました。富山は私の生まれ育ったところです。
周りが建物に囲まれていた生活から、山と田んぼに囲まれた生活へ、といったところでしょうか。

ここ数日の天気は、晴れたり曇ったりで、山のほうも雲がかかっていました。このような雲は「層雲」というそうです。

中学の理科では、天気について学習しますが、ここで習う言葉に「飽和水蒸気量」というのがあります。空気には水蒸気が含まれていますが、どれだけ多くまで含まれるのか、というのは、温度によって変わってきます。温度が高いと水蒸気は多く含まれるのですが、その空気の温度が下がると、その水蒸気の一部は水蒸気でいられなくなり、水(細かな水滴)となります。
雲というのは細かな水滴の集まりですので、これによって上空に雲ができるというわけです。

私が中学校のとき、冬休みの宿題で、毎日の天気、気温、湿度を記録する、というのがありました。湿度というのは、ある気温での飽和水蒸気量に対して、現在どの程度の割合で水蒸気が含まれているかを示すものです。富山は雪国ですので、湿度はほぼ毎日80%を超えていたような気がします。

「飽和」という言葉は、水溶液でも使われます。例えば常温で、100gの水に100gの食塩は溶けません。35g程度は溶けますが、それ以上は溶けずに下のほうに沈みます。このように溶けるだけ溶けている状態のものを「飽和水溶液」といいます。

またWikipediaでは、「色々考えすぎて頭が働かなくなった状態。」という記述もあります。「頭が飽和している」などといいますね。